知っておきたいワインの種類と特徴 赤・白・ロゼは実は同じ?
ワインは種類が多くて、なにを選んでいいのかさっぱりわからない、そういうことがあるかと思います。ここでは赤・白・ロゼ・スパークリングの4タイプに分けて、味の感じ方、代表的な品種をシンプルにまとめます。専門用語の使用は必要最低限に抑えて、この記事を読んだあとに一本選べればOK、くらいの温度感でどうぞ。
そもそも「ワイン」ってなに?
ワインは、ビールや日本酒と同じ醸造酒です。ブドウ果実をアルコール発酵させて作ります。ブドウには、そのままでも発酵できる糖分と水分、酵母を多く含みます。それゆえに、醸造酒を作るのに必要なデンプンの糖化や加水の過程が不要になるのが特徴です。
加えて、蒸留の工程もないため、原料そのもの性質や味わいがワインに直接反映されます。
さまざまなワインの種類
ワインにはいくつかの種類があります。まずは、二酸化炭素(炭酸ガス)による発泡性がない「スティルワイン」と呼ばれるワインです。スティルワインは、赤ワイン・白ワイン・ロゼワインが該当します。一般的なものはアルコール度数が9~15%ほどです。
そのほか、醸造工程で二酸化炭素を溶け込ませると「スパークリングワイン」になります。さらには、保存性を高めるためにアルコールを添加する「酒精強化ワイン(フォーティファイドワイン)」や、薬草などに漬け込んで風味を加える「フレーバードワイン」があります。
赤、白、ロゼワインはなぜ色が違う?
前述のとおり、赤ワイン・白ワイン・ロゼワインは「スティルワイン」の仲間です。これらはなぜ同じワインなのに色が違うのでしょうか。理由は大きく2つあります。
1. ブドウ品種の違い
1つはブドウ品種の違いによるものです。ワインに使用されるブドウは黒ブドウと白ブドウの2種類があります。果皮に含まれる色素が果汁に移ることで色が生まれます。
2. 作り方の違い
2つ目に作り方の違いがあります。赤ワインは黒ブドウを果皮や種子ごと潰しますので、より濃い色になります。
白ワインは白ブドウの果皮や種子を取り除いて果汁のみを醗酵させるため、色が薄くなるのです。また、ロゼワインは黒ブドウのみや、黒ブドウと白ブドウを併せて使うなど、醸造方法がさまざまで、色のバリエーションが豊かです。
このように、赤ワインは、ブドウの皮や種も一緒に発酵させるため、皮から溶け出すタンニン(渋み成分)によって、しっかりとした渋みとコクがあるのが特徴です。対して白ワインは、ブドウの果汁だけを発酵させて造るため、タンニンが少なく、フレッシュな酸味と軽やかな口当たりを楽しめます。
この違いを知ると、肉料理には渋みのある赤、魚料理にはさわやかな白、といった料理との相性も選びやすくなります。
スパークリングワインはどのようにつくられるの?
スパークリングワインの醸造方法は、スティルワインの醸造の方法と途中まで同じです。ブドウを圧搾したあと、アルコール発酵させます。そうして、スパークリングワインのベースとなるスティルワインを作ったあと、ワインにリキュール(糖液と酵母)を瓶詰めして、瓶内で二次発酵させます。そうすることで、炭酸ガスがワインの中に溶け込み、発泡性のワインに変わります。
【表で解説】ワインに使われるブドウの種類は?
ワインに使われる主要品種は約100種類ほどあると言われます。メジャーな6品種に絞って、表で紹介します。
赤ワインの主要品種
赤ワインのメジャーなブドウ品種はカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、ピノ・ノワールの3つです。
| 種類 | 通称/特徴 | 詳細 |
|---|---|---|
| カベルネ・ソーヴィニヨン | “黒ブドウの王様” | 他の品種と比べて色が濃く、タンニンも多いため、長期間熟成することで、豊かな香りと複雑味が加わります。 |
| メルロ | “ビロード”とも称される | 滑らかな舌触りが魅力です。色の濃さに反して、タンニンがきめ細かいため、まろやかに仕上がります。カベルネ・ソーヴィニヨンとブレンドされることが多いです。 |
| ピノ・ノワール | 豊満な香りが特徴 | タンニンは少なめで酸味が強く、エレガントな風味が楽しめます。ただし、果皮が薄いためにカビに弱く、栽培が困難だと言われています。産地の個性が味に反映されやすい品種です。 |
白ワインの主要品種
白ワインのメジャーなブドウ品種はシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリングの3つです。
| 種類 | 通称/特徴 | 詳細 |
|---|---|---|
| シャルドネ | 白ブドウの中ではトップの人気 | フランス原産の品種で、気候や土壌を反映して、さまざまな風味に変わることもあって、世界中で栽培されています。冷涼な産地だと、フレッシュな味わいになり、温暖な産地だとトロピカルフルーツのようなリッチな味わいになります。 |
| ソーヴィニヨン・ブラン | 透明感と爽やかさを兼ね備えた品種 | シャルドネに次ぐ、人気品種です。酸味が強くフレッシュな味わいです。成熟させるごとに、果実味が増していきます。色は緑がかった黄色ですが、熟成させると濃い黄色になります。 |
| リースリング | ピュアな酸味とバランスの取れた甘み | 銘醸地のドイツでは、貴腐ワインやアイスワインなどの甘口ワインに利用されます。近年では、シャープな辛口ワインに仕上げたワインも登場しており、ポテンシャルの高さがうかがえます。 |
実際に飲んでみよう
ここまで解説してきましたが、まずは赤と白の王道品種を飲み比べしてみるのがおすすめです。自分にぴったりな一本を見つけたいけれど、どんなワインが好きかわからない…。という方向けに解説いたします!
赤ワイン
● スタンダードな「カベルネ・ソーヴィニヨン」
赤ワインの中で、最もスタンダードな味わいを楽しめるのが「カベルネ・ソーヴィニヨン」です。
赤ワインらしい味わいの渋みとコクをしっかりと楽しめます。まずはここを起点として、自分好みのワインを探していくことをオススメします。
● 渋みをマイルドにしたい「メルロ」
カベルネ・ソーヴィニヨンに比べて、果実味豊かでどっしりとした味わいの「メルロ」を試してみましょう。同系統の味わいを楽しめます。
● 少し軽めにしたい 「ピノ・ノワール」
タンニンが少なく、渋みが控えめの「ピノ・ノワール」を試しましょう。洗練された酸味と、芳醇なフルーツの香りで、ライトな口当たりを楽しめます。
白ワイン
● バランスのいい「シャルドネ」
世界で最も有名な白ブドウ品種と言っても過言ではない「シャルドネ」からはじめましょう。
酸味と甘味のバランスが取れていて、好みの白ワインを探す基準となりうる品種です。
● 爽やか味にしたい 「ソーヴィニヨン・ブラン」
より酸味の強い味わいが好みなら、「ソーヴィニヨン・ブラン」がおすすめです。ハーブやかんきつ類の爽やかな香りと、シャープな酸味が特徴です。色味も味わいも軽やかに楽しめます。
● 果実味豊かにしたい 「リースリング」
反対に、もっとフルーティーな味わいや甘口が好きだという方は「リースリング」を試してみてください。キリッとした酸味の中にブドウ由来の上品な甘みが感じられます。
おわりに
ここまで読んでみて、ワインの種類と選び方の大枠は掴めたでしょうか?ワインにはたくさん種類があって、 棚の前で迷ってしまうこともあるかと思いますが、最低限これらの知識を持っていれば、少し選びやすくなるかもしれません。参考になれば幸いです。
参考文献
『ワインを楽しむ教科書』大西タカユキ 著、ナツメ社